濡れたくちびるのその色は
さながら銀座のマネキンのよう
くちづけた指先に
マニキュアの甘いしびれ
ぼくのくちびるに
幼い毒をのこして


薔薇をかじって
少女を売る少女と遊ぶ
夜が明けないから 瞳も開かない
タイトなスーツで
あなたを抱くあなたを食べる
きれいな夜だから 涙も甘い


ハチミツとジャムとミルクの味
かわいいまぶたにキスしてあげる
寂しげな街灯が
パリで会った少年みたい
ぼくの心臓に
届いて消えてそのあと痛い






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